【小学校受験】『模擬試験(オープンテスト)』は、いつからどこで受けるべき?
こんにちは。つくるです。
小学校受験にも【模擬テスト】があります。
私がよく受けた質問のひとつも、模擬試験についてでした。
模擬テスト、うちの子には、まだ早いですか?
今回は模擬テストについてみていきたいと思います。
- 『 模擬テスト、どこで受けるのがいいの?』
- 『模擬テストはいつから受けるのがいい?』
- 『 志望校別テストってなんだろう?』
- 『模擬テストを上手に活用するために大切なこと』
- 国立大学附属小学校を受験する方
首都圏 私立・国立小学校合格マニュアル 入試準備号〈2020年度〉
『 模擬テスト、どこで受けるのがいいの?』
『 模擬テスト、どこで受けるのがいいの?』
模擬テストには大きく分けて2つあります。
幼児教室(塾)で行うものと、それ以外(全統オープンなど)のものです。
『どちらがいいか?』は一概には言えませんが、
テストを受ける目的によって変える方がいいでしょう。
幼児教室で実施するテスト
幼児教室で実施するテスト
理英会や伸芽会、ジャック、こぐま会など、
大手の有名お受験教室では毎月1回は「模擬試験」を実施しています。
実施する会社によって名前が変わりますが、志望校に特化した試験内容ではなく、総合力をみるテストについて、まず見ていきます。
ペーパー、制作、生活習慣、絵画、運動、集団遊び、面接など、様々な領域から出題されます。
[テストの目的]
・塾生がどれくらいの習熟度なのか?をみるため
・塾生の親御さんに「どこが足りないか?」を知ってもらうため
・少しずつ、テストに慣れていくため
・自信をつけてもらうため
*「新しい入塾者を増やすため」という会社の事情もあります。
ですので時々
「〇〇教室の模試に行ったら、ほとんど教室の子ばかりで、みんな知り合い同士でビックリした」
と言う方がいらっしゃいますが当然のことなのです。
いわば塾生のためのテストなのです。
塾以外で実施されるテスト
塾以外で実施されるテスト
実は幼児教室が共催だったりしますが
塾で実施されるのではなく、会場が私立小学校で実施されるという点に大きな特徴があります。
[テストの目的]
・テストに慣れるため
・お子さんの得手不得手を知るため
もちろん、参加してみたら知り合いがたくさんいた。ということもあるかもしれません。
「知らない先生が試験官をする中で試験ができる」ということと、「小学校」という幼児にとっては慣れていない実際の学校で試験ができるというメリットは大きいと思います。
『模擬テストはいつから受けるのがいい?』
『模擬テストはいつから受けるのがいい?』
色々な考え方があるとは思います。
私は、新年長(年中9月)になってから一度受けてみる。
もしくは、年長クラスの4月になってから受けてみる。
というのがよいのではないかと思います。
具体的には
新年長になって、一度、模擬テストを受けることで、お子さんの足りないところと得意なところを確認する。
ことが大切だと思います。
うちの子、幼稚園でも家でも元気すぎるくらいだから、行動観察や運動は得意だろうな
と思っていたら、実は初めての場所では意外に緊張するタイプで、知らないお友だちや知らない先生と話すことができなかった。
かけっこは速いし、運動神経には自信があるのだけれど、どうしても競争心からか、速さばかりで動きが雑になってしまい、意外にも点数が伸びなかった。
もしくは
ペーパーテストあまり準備していなかったのに、思ったより点数が取れていてびっくりした。
など、テストを受けることでお子さまの力が客観視できます。
これからの準備をどう進めていくか。志望校をどこにするか。
ということを決めるためにも新年長になったら、
模擬テストを受けてみてもよいと思います。
気をつけてほしいことは、初めてのテストで一喜一憂しないでください。できたことは褒めてあげて欲しいですが、だからといって「絶対合格できる!」と思ったり、もしくは、できなかったといって「うちの子、ダメなのかな」と思わないでください。あくまでも練習と経験と準備のためです。
まだ準備を始めてから日が浅い。
というお子さんは
年長クラスの4月からでよいでしょう。
テストはいつもの教室で受けても意味がないの?
テストはいつもの教室で受けても意味がないの?
初めてのテストは、いつも通っている塾のテストで十分です。
むしろ、いつも通っている教室で受ける方がよいと思います。
なぜなら、お子さんの負担が少ないからです。
以前、こんなご相談がありました。
初めてのテストを全く知らない場所で受けてしまい、緊張して、力も発揮できず、『もう二度とテストを受けたくない』と言って困っているんです。
まずは、外部のテストを受けずに、教室のテストを受けていただくようにしました。
知っている先生の顔を見るだけでも安心できます。
はじめは「ゼッケン」をつけると泣いてしまいましたが
だんだんと慣れていき、9月には他教室で試験を受けられるようになりました。
模擬テストは、早くから受ければよいわけではありません。
もちろん慣れるために受けることは大切ですが
お子さんの性格に合わせて、段階を踏んだ方が良い場合も多くあります。
『 志望校別テストってなんだろう?』
『 志望校別テストってなんだろう?』
模擬テストは「総合テスト」の他に「志望校テスト」があります。
志望校別テストとは
志望校別テストとは
志望校別に特化した模擬試験です。
志望校が決まったら、受けてみることをお勧めします。
時々、志望校を決めるためにテストを受ける方がいます。
小学校受験の模擬テストは、点数が良かったからといって、合格できるというわけではありません。
あくまでも、習熟度を知ったり、テストに慣れるためのものだと考えます。
ですので、志望校テストの結果で判断しない方がよいでしょう。
「模擬テスト」と「志望校テスト」どちらを優先するべき?
「模擬テスト」と「志望校テスト」どちらを優先するべき?
どちらが良いかというのは少し難しいのですが、
志望校が私立の難関小学校の場合は、『志望校テスト』をしっかり受けておいた方がよいでしょう。
初めはいつもの教室でよいですが、
練習のためにも、できれば、通っている教室ではない場所で受けましょう。
知らないお友だちと先生に囲まれて試験を受けることが練習になります。
また、志望校別テストは、
その学校を受験するお子さんが集まります。
ここが大事なポイント!!です。
学校ごとに受験者の雰囲気が異なります。
子ども達やご家族も含めて特徴があります。
私たち講師は、お子さんやご家族を見ると
「この子は○○小を目指しているんだろうな」
ということがわかります。
ですので、
同じ志望校を目指す子どもたちの中で力を発揮できるようになること
が、志望校別テストの目的になります。
『模擬テストを上手に活用するために大切なこと』
『模擬テストを上手に活用するために大切なこと』
模擬テストがたくさんありすぎて、
いつ、どこで、どんなテストを受けたらいいかわからない。
情報もたくさんありますし、
口コミや色んな人の意見を読むと
ますます混乱するのが小学校受験です。
それは、本番の受験結果が点数化されず、合否の理由が明確に提示されないからです。
そして受験をする子が幼児であるため、
その時の環境や状況によって
平常心を保つことが難しく、心の揺れ具合が試験で表面化しやすいからなのです。
そういった点からも模擬テストは必要なものだと思います。
模擬テストの必要性
模擬テストの必要性
① 試験に慣れるため
「習うより慣れろ」といいますが、
試験の雰囲気は独特のものがあります。
ゼッケンひとつにおいても「慣れる」ことが大切です。
本番で力を発揮するためにも経験を積むことが必要です。
② 苦手なところ、得意なところを知るため
習熟度を客観的にみることが大切です。
「推理・思考」が苦手だな。
志望校で必須領域だから、明日からしっかり準備しよう。
というように、改めて確認することができます。
模擬テストで気をつけること
模擬テストで気をつけること
① 結果に一喜一憂しないこと。
なかなか難しいことかもしれませんが、
とても大切なことです。
幼児教室では、4月に実施するテストは比較的簡単です。
まだ4月ですし、子どもたちもこれから力をつけていく段階にあります。
子どもたちに「できた」という自信をつけてもらいたい。
という気持ちもあります。
あくまでも「慣れる」ためのテストなので
できたかどうかではなく
できなかった科目こそが先生からのメッセージと捉えてください。
② 模擬テストを受けすぎないこと。
「毎週日曜日は模擬テスト」
というお子さんが時々いらっしゃいます。
「先生に勧められたり、他のお子さんが受けるという話しを聞くと焦って受けてしまいます。」というお話しも聞きます。
毎週テストで追い込まれたお子さんは、
試験間近になって急に崩れてしまうことがあります。
疲れとストレスで、絵画がグチャグチャになっていくお子さんもいます。
急に泣き出す子や、笑顔が全く無くなってしまう子もいます。
お母さまもいっぱいいっぱいになってしまい、
不安で毎日泣いてご相談される方も多くなります。
試験が近くなるとプレッシャーや不安から平常心でいられなくなります。
できない所が見つかると大声で怒鳴ってしまったり、泣き出すお母さまもいらっしゃいます。
大人でも不安ですのが、お子さんはなおさらです。小さな心が悲鳴をあげていきます。
不安な気持ちになったら、人に話して聞いてもらうことが一番です。
抱えずにそして子どもの前で穏やかにいるためにも
塾に通っている方は、先生に話しを聞いてもらいましょう。
嫌がる先生なんていません。大丈夫です。そのための先生でもあるのです。
そして、そのようなことにならないためにも
あらかじめ計画をしっかりと立てることが大切です。
例えば・・・
今月はここでこのテストを受けることで、
子どもの習熟度を見る。
来月はここで、テストを受けることで
実践に慣れていく。
など計画を立てておくことをおすすめします。
仮に、他の教室のテストを受けて、
煽るような勧誘をうけたとしても
まず立ち止まって、あらかじめ立てた計画表を見てみましょう。
必要以上にテストばかり受けていないか?
そのテストは、自分の不安を解消するためだけのものになっていないか?
ということをしっかりと考えながら
今週の日曜日は家族で遊びに出かけるからリフレッシュできるし、
行動観察の習熟度が見たいから来週の日曜日は、このテストを受けてみよう。
というように冷静に判断していくことが大切です。
国立大学附属小学校を受験する方
国立大学附属小学校を受験する方
国立小学校は、日程が私立より後にあるため、志望校テストや模擬試験の取り組み方も少し変わります。
私立と国立、両方受験する場合
私立と国立、両方受験する場合
難関私立小学校を第一志望と仮定します。
まずは、私立小学校の準備を行いましょう。
「国立附属小学校の志望校テスト」は、秋からでもよいでしょう。
準備はしっかりとしておくことが必要です。
どんな内容の試験なのか?
どんな子ども(家庭)を求めているのか?
面接の有無、作文の有無など
準備はしておきましょう。
なお、私立小学校と国立小学校のテスト内容が大きく異なるとき。
例えば、私立はペーパー難関校で
国立は、お茶の水女子附属小のように個別テスト重視校といった場合、
別途個別テストの準備が必要です。
国立大附属小のみを受験する場合
国立大附属小のみを受験する場合
ペーパーテストがある国立小学校を受験されるのであれば、総合テストは、早めに受けておきましょう。
お子さんの苦手な問題を知るためです。
ペーパー問題が難関私立小ほど難しくないので、
取りこぼしや苦手を失くす必要があります。
私立小学校の試験後に、私立小学校のために必死に準備をしてきた子どもたちが、国立小附属小の志望校テストを受けます。その時に、戸惑わず、周りに圧倒されず、持っている力を発揮するためにも、試験の雰囲気を経験しておくことが必要です。
私の経験上の話しですが、
国立大附属小学校のみ受験するお子さんで
『もう少し早く模擬試験や講習に来てくれていればなぁ』
と感じるお子さんも多くいらっしゃいました。
国立大附属小は色々なタイプのお子さんが受験されます。
人気もあり、倍率も高いです。
本番で力を発揮するために準備はしっかりおこないましょう。
そして、どんな状況でも伸び伸びと力を発揮するためにも
模擬テストを上手に活用していきましょう。
「計画的に準備をする方法」
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