【行動観察】が苦手なお子さんへ。まずはここから始めてみよう【小学校受験】
今回は『苦手なお子さんはどうすればよいのか?』
という点から見ていきたいと思います。
具体例を挙げてみます
積極的なA君と、おとなしいB君が
「みんなで協力して紙コップを積み重ねてタワーを作る」
という行動観察の試験を受けたとします。
積極的なタイプのA君
『下の方の紙コップを増やして強い土台にしようよ!』
『僕おさえてるから、どんどん積み重ねてね!』
と、お友だちに声をかけ、積極的に行動します。
おとなしいタイプのB君
かけられる方になります。
ずれている紙コップを直したり、
言われた通りに紙コップを積み重ねたりと、頑張っています。
先生の目に入るのは声を出した積極的なA君です。
恐らく、ルールを守って楽しく参加できれば合格が近づくと思います。
一方、B君の頑張りはその他大勢になってしまい、印象が薄くなってしまいます。
黙々と参加するタイプの子の頑張りを
評価してくれる試験官も中にはいますが、
先生の目に留まりづらく、良い所をなかなか見てもらえません。
では、B君が先生に評価してもらうにはどうしたらよいか?
これが大切だと思います。
でも引っ込み思案だから、自分の意見を言うのは難しいと思います。
まずは、意見で無くて良いのです!
もちろん、自分の意見を言えるかどうかは大切なポイントです。
でも引っ込み思案の子に
「自分の考えを言いなさい」と言っても
簡単に言えるものではありません。
考え込んでしまい、ますます言い出せなくなります。
ですので、
積極的な発言をした子の言葉がけに返事をする
ここから、はじめてみてはどうでしょうか。
先ほどの例で説明します。
まず相手に答えることから練習してみてください。
A君『あ、そこの紙コップ、少しずれてる!』
B君「僕が直す!」
A君『下の方の紙コップを増やして強い土台にしようよ!』
B君「わかった!」
A君『僕おさえてるから、どんどん積み重ねてね!』
B君「うん!おさえててね!」
最初は、このように返事をするのも
最初はなかなか難しいと思います。
まずは「わかった」「うん」だけでもいいです。
僕も参加しているよ!
ということを試験官に知ってもらうために、行動を目にとめてもらうために
まずは簡単な言葉から声を出してみましょう。
では、どうやって子どもにやり方を伝えればいいのでしょう?
「返事しなさい!」と言ってもできるようにはなりません。
なんのことやら理解できず、ただ怒られたことだけが印象に残ってしまい、ますます委縮してしまいます。
幼児教室に勤めていた時のやり方ですが
例えばこんな声掛けをします。
こんなに大きなタワー作れてすごいね!
B君、頑張ってたところ、先生見てたよ。
A君の『どんどん積み重ねてね!』ていう声が聞こえたのね!
これからは、A君に「わかった!」っていってあげてね!
誰も返事してくれないとA君も寂しいし
返事をするとみんなの力が強くなって、
もっと高いタワーが作れるかもしれないよ!
じゃあ、最後にもう一回戦やってみようか!
お友だちに声をかけられたら、お返事してパワーあげようね!
こういうようなやり方を
何度も何度も繰り返します。
そんなことで、できるようになるわけない!
と思われるかもしれません。
実は、私も始めの頃は半信半疑でした。
しかし、何度も繰り返していくと、
段々と声を出せるようになっていく子も多かったです。
子どもは純粋です。
楽しいゲームなら「よし!やってみよう」と思うのです。
経験を重ねるうちに、こういう時はこうするのがいいんだな。こういう風に答えてあげるといいんだな。と、コミュニケーションの取り方を学んでいきます。「こう言いなさい」ではなく、「こんな風に言ったら、相手の子も嬉しいし、もっと仲良くなってゲームも楽しいね。」とヒントを伝えるといいと思います。
お受験教室には積極的なお子さんもたくさんいるので、消極的なお子さんはいい刺激をもらうことができます。
楽しい体験を一緒に積み重ねることで
だんだんと変化が見られるようになります。
しかし、ゲームに参加することが難しい子もいます。
紙コップを持ったまま、何もできずに立ち尽くしてしまう
というお子さんもいらっしゃると思います。
・ルールがわからなくて、ゲームに参加できないのか?
・初めてのお友だちに圧倒されて、ゲームに参加できないのか?
理由によって、対応や声掛けは変わってきます。
3人くらいの小集団から練習してみましょう。
自分のペースで積み重ねながら、お友だちと一緒に作ることを体験しましょう。
「1人一個ずつ順番に積み重ねましょう」
とルールを変えてもよいと思います。
行動観察は年齢、月齢によっても大きく異なります。
早生まれの子は焦らずに、年度初めは「お約束を守って参加してればいいな」という気持ちで良いと思います。
夏休みくらいから、急に成長する子も多いです。
月齢も考慮の入れながら
まずは、参加することができるようになること。次は、応答ができるようになること。そして最後は、できれば自分の意見が言えるようになること
幼稚園では元気なのに、模擬テストの行動観察では消極的になってしまう…
こういったお子さんも多いと思います。
まずは初めて会うお友だちと遊ぶ機会を増やしましょう。
幼稚園のお友だちとは違うお友だちと遊ぶ楽しさを知ることが大切です。
お教室や運動教室、キャンプなどに参加し
はじめての集団に慣れることから始めていきましょう。
その他にも、何かにチャレンジをして「できた!」という達成感の積み重ねが自信につながり、行動観察でも力が生かせるようになります。
声の小さなお子さんは、大きな声を出す練習からはじめてみよう
すぐにはできるようになりません。
大声大会をして遊んだり、大きな声で歌ってみましょう。
最初はお風呂の中でやってみてもよいでしょう。
毎日、家族で楽しく続けてみてください。
子どもは柔軟です。
そんなことで、できるようになるわけがないじゃないの!
と言いたくなるようなことでも
積み重ねていくことが、成長につながります。
少しずつ変わっていく場合もあれば、急に変わる場合もあります。
急にできるようになったのではなく、積み重ねてきたことが突然花開くのでしょう。
行動観察の練習は、
すぐに結果が出ないことが多いので
なかなか難しいのですが、
ペーパーテストとは異なり
周りのお子さんの力を借りて、
お互いに相乗効果で成長することができるのです。
お友だちと一緒に、たくさん楽しい体験を積むことが大切です。
☆行動観察の考査のポイントをまとめました☆
よろしければご覧ください。
tsukuruno.hatenablog.com