【小学校受験】『特になにもしないで合格できました!』は、本当?~お受験コラム~
『なんにもやらないで、合格する』
とは、どういうことなのでしょうか?
いくつか理由をあげて考えてみたいと思います!
理由その1. 学校と強い縁故があったから?
小学校受験は特殊な試験です。
学力だけでは合格できません。
以前ブログでも書きましたが、私立小学校の場合、
学校とのご縁がある方は、合格の可能性がとても高くなります。
しかし、私が今まで見てきたお子さんで
「ご縁」がある家庭の子も
しっかりと教室に通って、練習していました。
なぜなら、ご縁があるとはいえ、
就学前にしっかりとした準備ができていないと
小学校に入ってからついていくのが大変です。
さらに「ご縁」で入るからこそ
「〇〇さんは、さすがよくできる」
「しっかりとしたご家庭のご子息だ」
と学校側に言っていただかなければ、ならないからです。
ですので、いわゆるコネを持っていても
『なにもしない』ということは決してありません。
理由その2. とっても優秀なお子さんだったから
これは、あるかもしれません。
しかし、小学校受験を受ける子は、
一生懸命勉強して準備してきた優秀な子ばかりです。
そしてどんなに優秀な子であっても
はじめて受けるテストで合格することは、とても大変だと思います。
問題を解くことも難しいですが
ペーパーや筆記用具の扱い方、
指示の聞き取りなど
はじめてのお子さんが、その場ですぐにできるような試験ではないのです。
どんなお子さんでも
「慣れ」や「やったことがある」からこそ、実力が発揮できるのです。
理由その3. ペーパーがない学校を受けたから
ペーパーのない学校だったら、ないこともない、かもしれません。
しかし「行動観察重視校」を合格できる子は、
総じてペーパーテストが良くできます。
学校によっては、本番の考査で光る力を見抜いて、
合格に至ることも、もしかしたらあるかもしれません。
理由その4. 国立の附属小学校を受けたから
国立の附属小学校受験は、私立小学校に比べると
あまり準備していないお子さんが、試験を受けることもあるようです。
国立の試験内容は総合力が試されます。
プリントも運動も行動観察も、総合的にできる子が求められます。
倍率も高いですし、狭き門です。
ただし、有名私立小学校ほど「躾」の部分は重要視しません。
またペーパー問題は私立小学校のように
学校の特徴が強く出たものではなく
比較的一般的な良問が出題されます。
その他にもしっかりと指示を聞いて、元気いっぱい体を動かしたり、
思い切って挑戦することが求められます。
しかしながら、プリント問題を練習しないで、
初めて試験を受けて合格できるほど、簡単ではありません。
国立附属小の考査日は
私立小学校の考査が終わった後の12月に試験が実施されます。
狭き門の難関私立小学校を志望して一生懸命準備してきたけれど
残念ながら合格をいただけなかったお子さんが
国立附属小学校の試験にチャレンジすることも多いのです。
やはり、特に準備をせずに合格できるとは思えません。
色々と私なりに考えてみたのですが、
「なんにも準備しなかった」という
言葉のとらえ方の違いに理由があるのではないでしょうか?
もしかしたら「幼児教室に通わなかった」
ということなのかもしれません。
たとえば・・・
「自宅でペーパー学習をやっていたけれど、私立のペーパー重視校を受験する子のように自宅で何枚もプリント問題をやらなかった」
「教室には通わなかったけど、試験内容をふまえた準備を日頃の生活の中でおこなった。(リボン結び、雑巾絞り、指示行動、運動など)」
つまり、何もしなかったのではなく
やるべきことはしっかりと
日常生活の中に取り入れていたのではないかな?と思ったのです。
ご両親が特別なことだと思っていなくても、
小学校受験の試験に必要な力がつくような子育てを
小さな頃から、おこなっていたのではないでしょうか?
「なにもしないで」合格できるほど、小学校受験は簡単ではありません。
実際は