つくるのブログ 小学校受験の道しるべ

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元お受験講師が小学校受験について書きつづります

小学校受験プリント学習方法【数量の基礎】ペーパーテスト対策②

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小学校受験で行われるペーパーテスト
大きく分けると7つの領域になります

【お話の記憶】【数量】【常識】 【言語】
【推理・思考】【記憶・構成】【観察力】

ペーパーテストの試験で大切な共通事項を
【お話の記憶】ペーパーテスト対策①にて
まとめて書きましたので、ご参照ください。
tsukuruno.hatenablog.com

今回は【数量】についてお話しします。

「数量」ってどんな問題?

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お話の記憶と同様に
数量の問題も出題頻度が高いので
自宅で練習をしているお子さんも多いことと思います。

以前、プリント学習方法についての記事で書きましたが、
数を「いち、に、さん・・・・」と数えられるからといって、数を理解しているということにはなりません。

「数量」のプリント問題を解く前に

以下の3つのことができるか確認しましょう。

① 1~20くらいまでの数字が数えられるかな?

☆数を言えることも大切です。

② 「いち、に、さん・・・」という数をかぞえる声と、指の動きがきちんと合っているかな?

☆おはじきなどを指さして数えてみましょう。 
 同じものを何度も数えないこと。声と指をさすリズムが合っていること。

③ たくさんのおはじきの中から20個のおはじきを数えて持ってこれるかな?

この3つの項目がスムーズにできることが大切です。

では、問題をみていきましょう。
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【基礎問題】数の多い少ない(一対一対応)

【例題】

イチゴが5つ、リンゴが3つあります。
『どちらが何個多いですか?』

こういったどちらが数の多少の問題を解くためには一対一対応ができていることが大事になります。

【練習方法】

自宅で練習をする時には、まず実物を使ってやってみましょう。

ジュースの入ったコップを5つ用意して、
「必要な数だけストローを持ってきてね」と言って持ってきてもらう。


それができたら次に

ジュースの入ったコップ5つのうち、2つにはあらかじめストローをさしておいて、「足りない数だけストローを持ってきてね」と言って足りない数だけ持ってきてもらう。

⇒これが数の多少の基本です。


このように、実生活で使う物で練習した後でおはじきなどを用いて練習してみましょう。


おはじきを使って練習してみましょう

【例題】

赤いおはじき6個と青いおはじき4個を出して、どちらがいくつ多いかを調べてみましょう。

【練習方法】

赤と青をひとつずつくっつけて並ばせて調べます。
必ずひとつひとつをくっつけて並べることが大切です。

並べ終わっておはじきを見てみましょう。
赤が2個あまります。

【問題を出してみましょう】

お子さんにおはじきを見ながら答えてもらいましょう。

① 「どちらがいくつ多いですか」
答え:赤いおはじきが2個多いです。

☆「赤!」「二個!」ではなく、一文で言えるように練習しましょう



② 「同じ数になるように足りない数だけおはじきをもってきてね。」
答え:青いおはじきを2個持ってくる。

「青いおはじきと同じ数になるように赤いおはじきを戻してきてね。」
答え:赤いおはじきを2個戻す。

☆加えることと、引くことを練習しましょう。


③ 「どちらのおはじきが、いくつ少ないですか」
答え:「青いおはじきが2個少ないです。」

☆「いくつ少ないか」という問いかけは子どもにとっては難しい問題です。

「どちらがいくつ足りないですか?」言い方を変えてみてください。

プリント問題をやってみましょう

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おはじきを使った一対一対応がスムーズにできるようになったら、
ペーパーを使ってどちらが多いか?
どちらがいくつ多いか?少ないか?
という一対一対応の問題を練習してみましょう。

ペーパー問題はやり方がいくつかあります。
先生や自宅で行っているやり方がある場合は
そのやり方で練習を続けましょう。

数の多少を解く前に・・・

プリント上でひとつひとつの数を数えて
その数だけ〇を書く。という練習をしましょう。

【例題①-1】

葉っぱの数だけ、右の四角の中に丸を書きましょう。
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☆このように丸を書く枠がついていると
 均等な大きさでしるしを書く意識が身に付きます。

【例題①-2】

ももの数を数えて、下にある、ももの四角に〇を書きましょう。
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ポイント

プリントの絵に斜線\をつけて数えていきます。
必ず端から数えるようにします。
左上から数えると決めたら、常に左上から。というようにやり方をきめましょう。しるしは雑に付けないように。
はじめはスピードではなく丁寧に問題を解く癖をつけることが大切です。
特に、数量のプリントは急いで解く癖がついてしまうことが多いです。
ペーパーが汚れてしまったり、しるしが雑ではみだしてしまっていると、数える量が増えた時に、どこにつけた印なのかがわからなくなってしまうお子さんもいます。最初に丁寧に印をつける癖をつけるとよいでしょう。

【例題②】

同じ数を見つけて線で結びましょう。
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ポイント

一対一対応の基本です。
同じ数という考え方をプリント問題で解いていきます。
線をしっかりと引けるようにしましょう。
丁寧に引く練習をしていきましょう。


では次に、数の多少の問題をみていきましょう。

数の多少をプリント学習するうえで一般的なやり方は
「線むすび方法」です。

「線むすび」を練習してみましょう。

【例題③】

ぶどうとバナナがあります。どちらが何個多いですか?
多い数の分だけ、多い方の果物の部屋に〇を書きましょう。など

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ぶどうとバナナをひとつひとつ線結びします。
端からきちんと結ぶように気をつけて下さい。
余ったバナナの数だけバナナの部屋に〇を書きます。

このやり方ですと、計算をしなくても問題が解けます。

ポイント

多い方、少ない方、余った数、同じ数、足りない数など
設問の言葉の意味を耳で聞いて判断できるようになることが大切です。
何度も何度も繰り返し問題を解いて慣れていきましょう。
丸を書くバツを書くなど、しるしの指示も聞き逃さないように練習しましょう。

【例題④】

『多い方の部屋に〇を書きましょう。』

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「どちらが多いですか(少ないですか)」
という数の問題は、数えれば解けます。

そしてこのような問題は練習を積み重ねると
パッと見て視覚で判断して解けるようになっていきます。


では例題の設問が、以下のように変わるとどうでしょうか。

『どちらがいくつ多いですか』

このように数の違いを求めるときは、ただ数えただけではできません。
例えば、チューリップが7本、りんごが5個とわかっても、差を問われたときはひき算をしなくてはなりません。

一対一対応の理解が必要になります。
ひとつずつ対応づけて余ったら、余った方がその数のぶんだけ多い。
という考えができるかどうかが問われます。

しかし線結びのやり方は、
部屋が離れていると使うことができません。

ではどうすればいいのでしょうか。

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【解き方①】

片方を1つ消したら、もう一方を1つ消す方法

例えば上の例題でいうと
『チューリップをひとつ消したらリンゴをひとつ消す』
というやり方です。

☆数の多い方がその数だけ残るので、いくつ多いかがわかります


【解き方②】

まず数の少ない方を数えて、多い方をその数だけ消していく方法

例題で説明すると
『りんごの数を5個と数えた後にチューリップを数える』
というやり方です。

具体的に説明すると・・・

まずは少ない方のリンゴを5個と数えて
5という数字を覚えておきながら
チューリップの部屋に移動しチューリップを5本消す。
そして余ったチューリップの数を数えれば、いくつ多いかがわかります。

☆まず、パッと見てどちらが少ないかを判断できることが求められます。

質問の方法に慣れましょう

数の多少の問題は、質問の出題方法が様々です。

「どちらが多い(少ない)ですか」

・・・多い方に丸をつけましょう。など

「どちらがいくつ多い(少ない)ですか」

・・・少ない数だけ三角を書きましょう。など

「同じにするにはどちらをいくつ持ってくればよいですか」

・・・持ってくる色のおはじきの部屋に、その数だけ丸を書きましょう。など

ポイント

設問によって答えが全く変わってしまいます。どのような質問なのかを一回で聞いて、理解して答える力が求められます。

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今回は数量の基本について書きました。

この基本問題がスムーズに解けるようにならないと、一対多対応の問題で混乱してしまいます。実際の考査では、一対多対応の問題の方が多く出されます。

まずは基本の数量問題をたくさん練習して
質問をよく聞いて、問題に慣れていきましょう。

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『楽しく毎日ひとつずつ!』

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