面接準備を今すぐ始めるべき理由とは?【お子さま編】小学校受験
前回は、ご両親の面接について今すぐ準備するべきことを書きました。
ご両親の面接ポイントは、こちらの記事をご参考ください。
tsukuruno.hatenablog.com
今回は「お子さまの面接」について
では、ポイントを見ていきましょう。
1.躾が身についているか
挨拶、姿勢、座り方、話し方、聞き方など
ご両親の面接と同様です。
立ち居振る舞いを見られます。
お子さまの立ち居振る舞いを見るということは、
『躾をきちんとしているご家庭かどうか』
ということを見ています。
お子さまを見れば、
ご両親が見えてくるのです。
今から、しっかりと身につけてあげてください。
元気に挨拶する。
背筋を伸ばして座る。
足をブラブラしない。手はお膝。
話しをしていない時に、口を開けない。
相手の目を見てハキハキと話しをする。
など
これらが身についていることが求められます。
2.質問を理解し回答できるか
はっきり言って、
そんなに難しいことは聞かれません。
元気にはきはきと答えることができれば大丈夫です。
想定できる範囲の質問が多いので、
準備することができます。
ただし、きちんと実体験に基づいていることが必須です。
以前、私が担当していたクラスのお子さまの本番の面接で、こんなことがありました。
いつも、はきはきと元気に受け答えができるA君。
躾も身についていますし、面接の心配はないように思われました。
しかし、本番の面接試験で答えられなくなった。というのです。
なにが起きたのでしょうか?
面接官からこんな質問がされたそうです。
「最近、お家の人と何をしたことが楽しかったですか?」
するとA君は押し黙ってしまい、
何も答えられなくなってしまったそうです。
実は教室の面接練習で「家族での楽しい出来事」について聞いた時には
「お父さんとお母さんと海に行って地引網をして魚がいっぱい獲れて嬉しかった」
という夏休みの出来事をとても元気に明るく答えてくれていたのです。
では、なぜ本番で、何も言えなくなってしまったのでしょうか?
A君に聞くとこんな答えが返ってきました。
「最近って言われたから...」
「先生、夏休みは最近なの?違うよね?僕、最近お家で、お父さんとお母さんと遊んでないから。勉強いっぱいしてたから。」
A君は面接官の質問をしっかりと聞いて答えようとしていたのです。
大人ならば、事前に用意した「海の思い出」をいつものように話したり、最近でなくても、家族で遊びに行った出来事を話すと思います。
しかし、子どもは違うのです。
純粋に質問に答えようとします。
「最近楽しいことしてないけど、夏休みの話しや、ずいぶん前に遊んだ話でいいや」などと考えないのです。
A君は、しばらく考えた後、
「ありません」と正直に答えたそうです。
仕方ありません。無いのですから。
私は、しっかりと考えてから「ありません」と、
きちんと答えることができたことを褒めました。
結局、A君は合格できませんでした。
一次試験に通っていたので、とても残念です。
そのことがあってから、私は試験が近づくと、こう言うようになりました。
お勉強ばかりしないでくださいね。お父さまお母さま、ご家族との楽しい時間も大切です。近くの公園でいいのです。親子で楽しく遊びましょう。
面接官は、ご家族の普段の姿が見たいのです。
また、お子さまが答えに詰まってしまった時、
『お子さんを見守る優しいまなざしがあるかどうか?』
など、ご両親の様子をチェックしています。
ご両親の面接時も同様です。
お母さまが言葉に詰まってしまった時
『お父さまはどんな様子だったか?』
など、答えに困ったときに出る態度や様子を見て、
ご夫婦の関係やご家族の姿をチェックしています。
最後にひとつ、お子さまの面接で気をつけることがあります!
「わかりません」の使い方に気をつけよう!!
わからない時には「わかりません」と言いましょう。
という指導をよく聞きます。
確かにその通りです。
先ほどのA君のように考えても答えが出なくて
「わかりません」と答えるなら、よいのです。
しかし時々、準備してない質問を聞かれると
即答で「わかりません!」という子がいます。
ひどい時には、2問3問「わかりません!」と続いたり、準備している質問がくるまで「わかりません」と言ってしまうことも。
これはやめましょう
考えて答えることが大切です。
大丈夫です。面接官は色んなお子さまを見ています。
『この子は今、自分の中で考えて、一生懸命答えようとしているな』と好印象につながります。
考えもせず、すぐに「わかりません」と言われると
『わからない時は、わかりません!とはっきり言うように塾で習ったんだな』とすぐに見抜かれます。
特にお話しが苦手な子は「わかりません」を練習してしまう傾向にあります。
今の時期からこの練習をすると、考えて答えることができなくなります。
最終的には「わかりません」という言葉を教えてあげるのですが、まずは、質問に答えたり、大人と会話をすることの楽しさや機会を増やしていきましょう。祖父母や親せきの方、ご近所の方など大人とお話しする機会を作っていきましょう。
面接準備を後回しにしていると、
試験が近づいたピリピリしている時期に練習をしなくてはいけなくなります。
気持ちに余裕がある時期から、きちんと準備を進めていくことが何よりも大切です。
次回はペーパーの学習方法について具体的にお話ししたいと思います。