つくるのブログ 小学校受験の道しるべ

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元お受験講師が小学校受験について書きつづります

【実例】小学校受験で重要な「行動観察」の難しさについて




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こんにちは。つくるです。

小学校受験の一番の難問は、なんだと思いますか?

ペーパー?運動?

私は「行動観察」だと思います。

なぜか?

それは、答えがないからです。

ペーパーのように正解がありません。


しかし、小学校受験ペーパー以上に重要視されるのが、この「行動観察」です。


では、今回は

「行動観察の難しさについて」

を実話を交えて、考えていきたいと思います。


以前、幼児教室の講師をしていた時のことです。

私のクラスの女の子3人が、同じ行動観察重視校を受験しました。

Aさん:とても元気で積極的なリーダータイプの子。時々自己中心的になる。
Bさん:人の話がよく聞ける。かつ、明るく元気でバランスの良い子。
Cさん:やや内向的で引っ込み思案。打ち解けるまで時間がかかる子。


実はこの中で、2人のお子さまが合格されました。

どのお子さまだと思いますか?

AさんとBさん?


合格をしたのは、AさんとCさんでした。


不思議です。

模擬テストでは、いつも点数が高かったBさんが合格できず、行動観察がとても苦手だったCさんが合格したのです。


いったい何があったのでしょうか?


試験の後の聞き取りで、こんなことがわかりました。

【合格をしたAさんとCさん】


行動観察は6人くらいのグループになって、制作あそびをしたり、みんなで変身ゲームをしたりしたとのこと。

そして、どちらの行動観察もAさんとCさんは同じグループだったそうです。


2人は試験の後、
仲良く手をつないで教室に来てくれて

「先生!とっても楽しかったよ!」
「2人で同じグループの子に声をかけて、みんなと友達になれた!」

と、ニコニコ笑顔でした。


積極的なAさん。
それに引っ張られて楽しく遊べたCさん。

時々我が強くなってしまうAさんですが、
本番では、Cさんを気遣う姿が見られたのかもしれません。

【Bさんに何があったのでしょうか?】


一方、いつもは元気で明るいまとめ役のBさん。

試験では、最初の集団遊びで、同じグループになった男の子に乱暴な子がいて、急に怒って、みんなを叩いた。とのこと。


そんな風に乱暴されたのは初めてだったので
びっくりして泣いてしまった。

すぐに泣き止んで、次のゲームにも参加したけれど、全然楽しくなかった。

と、いう、とても可哀想な話でした。



試験の後、教室に来てくれたBさんは、元気がなくて、AさんCさんと対照的だったことを覚えています。


知らない子に叩かれたら、どんな子でも崩れます。

泣き止んで、ゲームに参加できたことを評価して欲しかったのですが、心から楽しんで参加できたAさんCさんとの違いは、大きかったのかもしれません。


「行動観察でいつもの力を発揮する」ということはとても難しいことなのだと、改めて実感した出来事でした。


試験官は、初対面のお子さまを見ているのですから、先入観がありません。


この子はいつも元気なのにおかしいな?

などと思ってくれないのです。

また、この子とこの子は友達同士。

という関係性も知りません。

いつもは引っ込み思案でも、本番で楽しめれば先生の目に留まります。


試験官が子どものどの行動を見て判断したのか?によって、点数が変わってしまうのです。

その時の状況によって、評価が大きく変わってしまうということが、「行動観察の怖さ」なのだと思います。

行動観察の試験内容と、どんなところを見られているのかなど
行動観察のポイントをまとめました!
tsukuruno.hatenablog.com


できるよ! せいかつ366 (頭のいい子を育てる)


きせつの図鑑 (小学館の子ども図鑑 プレNEO)


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


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